歯の神経を取るって何❓〜取る理由と治療の流れ〜
皆さんのお口の中に被せ物はありますか❓
保険の材料であれば銀色、よくいう銀歯。
セラミックなど保険のきかない材料であれば白い物が多いので、ご自身では見分けがつきづらいかもしれません。
そして被せ物がしてある歯があるということは、基本的にその歯の神経は取ってある可能性が高いです。
しかし神経を取る、神経を取ったと皆さんおっしゃいますが、実際はどういった経緯でどのような治療を行ったのか知らない方も少なくありません💦
そこで今日は神経を取ることになる経緯と、治療の流れについてお話ししようと思います⭐️
まず歯の神経とは…
名前の通り、歯の中にある神経で、痛みや温度のセンサーになっています。
①表面上の硬い部分(エナメル質)の虫歯
虫歯や歯が欠けたなど何らかの原因で歯の表面の硬い部分が侵されるてくるとそこが神経に近くなり、冷たいものや甘いものでしみたり多少の痛みが出たりします。
この時点では虫歯を削って詰める程度の治療で終わることが多いです。
②歯の内部の柔らかい部分(象牙質)の虫歯
さらに虫歯が進行すると歯の内部まで進行し、神経に近いところまで侵されるため、しみる程度だった症状が痛みに変わってきます。
この時の治療は麻酔を行いなるべく神経を残すよう丁寧に虫歯を取り除き、詰め物や型取りをして部分的な詰め物になることが多いです。
③虫歯が神経にまで到達
さらに進行すると虫歯が神経にまで到達し、ズキズキとした痛みが出てきて夜寝られないほどの痛みが起こる方もいらっしゃいます。
ここまでいくと神経は保存することはできません。何より、神経を取らないと痛みは治りません。
麻酔をして虫歯を取り除き、露出した神経を取ってあげる必要があります。
ではどんな風に神経を取るのでしょうか❓
まず麻酔です。
まれに神経が侵されて腐って壊死していると麻酔をしなくても痛みを感じないこともありますが、基本的には触ると激痛なので麻酔を行います。
そして虫歯の部分をドリルで削っていきます。
すると神経が露出するので、細い針なような器具で神経を取ります。
きれいに取りきれたら、神経を取った空洞に消毒液を入れ仮詰めを行いその日の治療は終了です。
約1週間前後薬を効かせます。
そして薬がしっかりと効き根っこの内部がきれいに消毒されたら、空洞のままではまた細菌などが入ってしまうので最終的な密な薬を根の先まで入れます。
そして残っている歯の量に応じて土台を入れ、被せ物の型取りをし、出来上がったものをつけて治癒となります。
そうすることで虫歯で崩壊した歯を再び元に近い形に戻すことができます。
しかし、しみるから、治してもまた虫歯になったらいたくなるし、それなら最初っから手っ取り早く神経取っちゃえばいいんじゃない❓
いえ、
簡単に神経を取ってはいけません‼️
なぜなら神経を取った歯は
- 痛みや温度のセンサーがないので、再び虫歯になっても痛みが出ない
- 痛みが出た時には根の中の方で炎症が起き、再び被せ物を外して根っこの治療をやり直す必要がある
- 神経を取るということは血管も通わないミイラ化しているような状態なので、神経のある歯に比べてもろいため歯にヒビが入ったり根っこが折れたりする可能性がある
すなわち
歯の寿命は確実に短くなります‼️
ですので、痛いところはないからと言わずに一度歯医者さんを受診し、定期的な検診とクリーニングで虫歯予防、虫歯の早期発見、早期治療に努めて下さいね🤗